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大事な皿を割ってしまった(番町皿屋敷ではない)

金継ぎ 魂をつぐ技法

うっかり茶碗やカップを割ってしまったという経験は誰しもあるだろう。それがお気に入りの茶碗だったり、または大切な人からの贈り物だった時、とても残念な気持ちになってしまったことはないだろうか?

 

日本には「金継ぎ」といって、割れや欠けやひびなどを修復する伝統的な技法がある。

漆で割れたところをつなぎ合わせたり、欠けたところを復元し、さらに漆を何度も塗り重ねた上に炭で研ぎ上げ、金粉を蒔いて仕上げてゆく。

物を大切にするという考え方はもちろんのこと、品物にできた傷はその品物の大切な歴史であると捉えて、傷を隠すのではなく、あえて見せるようにして修復していく。

自然に割れたものがうつくしいデザインとなって生まれ変わるのだ。

 

このような考え方と技術が今世界から注目されている。特に医療従事者は「金継ぎ」をすることが、患者の精神的な立ち直りに役立つのではないかと考えているらしい。

 

実際に癌サバイバーの女性が、バラバラに壊れた器が美しく蘇るのを目の当たりにして、感激の涙をながすという事例が少なくない。辛かった闘病経験が自分の人生を豊かに照らし出しているかのように感じたのかもしれない。

そして、日本でも震災によって壊れた物を修復することは、被災した人の心を癒しているという。

 

私にも亡き母から受けついだ器があったのだが、一箇所だけ欠けてしまっていた。長い間気になっていたのだが、欠けたからと言ってとても廃棄できるものでもない。器という物質でありながら、それは故人の思い出という想いの宿ったものだからだ。

粗末な器なので金継ぎにするほどのものではないと思いつつも、思い出を捨てるわけにもいかなかったので修復してみることにした。

欠けたところをヤスリで綺麗に整えたり、不足している部分をおぎなったりと、とても時間も手間もかかる作業であったが、それは自分の内側に思い出を大切にしまい直す作業でもあった。

母が生きていたときは確執も多く、楽しい思い出ばかりではなかったのだが、金継ぎができあがってみると、母との思い出も光り輝くものとなっていた。つまり新しい思い出が紡ぎなおされたのだ。

また金継ぎをすることでその品物の芸術的な価値が上がることもある。

欠けたものや割れたものというのは劣ったものと考えがちだが、かえって傷や欠けがあった方が素晴らしいと感じられる。「金継ぎ」はSDGSの観点からしても、人間の精神の発展という面から見ても、今後大きく注目されていくに違いない。

この記事を書いた人

あぐり

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