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哀しくてつらい夜は銀河鉄道に乗って 「銀河鉄道の夜」宮沢賢治

とっても辛い、ひとりぼっちで辛い、そんな時は…どうしたらいいだろうか…。

主人公のジョバンニの父は遠くに漁にでかけ、母も病気なので学校の授業が終われば活版所で働いている。

やることがあまりにも多すぎて学校の授業中は眠くって仕方がない…。

『天の川が本当はなんなのか?』と先生が質問してきたけれど、ジョバンニは星だとわかっていたのだが、自信がなくて言葉が出てこない…。

クラスメイトからは父が「ラッコの上着を持ってくるよ」とからかわれたりと、まったくいいことが無い…。

そう、そんなときには銀河鉄道に乗って旅に出るのがいい。

親友のカンパネルラと一緒に。

銀河ステーションを出た汽車は北十字を通りすぎ白鳥の停車場へ。

20分も停車時間があるのでプリオシン海岸へ。美しい水晶の砂でできた海岸だ。

ふとみると、その水晶の砂つぶひとつひとつには小さな火が燃えている…。

なんて神秘的な世界なんだろう…。

「河原の礫(こいし)は、みんなすきとおって、たしかに水晶や黄玉(トパース)や、またくしゃくしゃの皺曲(しゅうきょく)をあらわしたのや、また稜(かど)から霧のような青白い光を出す鋼玉やらでした。…」

海岸の水辺に手をひたすと…

「あやしい銀河の水は、水素よりもすきとおっていたのです。…」

えええ?「水素」よりももっと透き通っているって…!?

ええっと…水はH2Oだから確かに水素をふくんでいるけど…水素って人間の目には見えないから、透き通っているっていうことなのかも知れないけど…それよりもさらに透き通っていたらどうやって水だってわかるの?

「それでもたしかに流れていたことは、…手首の、水にひたったところが、少し水銀色に浮いたように見え、その手首にぶつかってきた波は、うつくしい燐光をあげて、ちらちらと燃えるように見えたのでもわかりました。」

静寂のなかで感覚を研ぎすませると普段は目にみえない「銀河の水」を感じることができるのだろう。

そして「ものごとはこころでしか見えない。大切なことは目には見えない」(「星の王子様」サン=テグジュペリ)のかも知れない。

プリオシン海岸の銀河の水を感じることができたら…少しは心の眼が開かれただろうか。

銀河鉄道の旅はそうやって心の眼を開いてゆく旅でもある。

参考文献 「銀河鉄道の夜」宮沢賢治 新潮文庫

この記事を書いた人

あぐり

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