原宿の占い館【ほしよみ堂】紫微斗数、占星術、タロット、易、四柱推命など

人生には、ときに「間違っている」と知りながら、
心が動いてしまう出会いがあります。
倫理や常識、過去や未来を超えて、
ただ「この人でなければ」と魂が叫ぶような出逢い――。

彼は有望な青年実業家。
やがて大きな会社の社長になるような才覚と器を備えている。
でも、その横にはすでに奥様という存在がある。
あなたは、バツイチで子を持つ身。
わかっているのです、この恋が許されざるものであることを。

けれど、それでも、
心が彼を求めてしまうのはなぜでしょうか。
あなたは問いを立てました。
その切実な想いに応えた卦が、「火風鼎（かふうてい）」の四爻。

鼎――それは、古代中国の聖なる調理器。
神に供える食を煮る、運命を調える器。
つまりこの卦は、「物事が成熟する」「大切な変化の時期」を象徴しています。

そして四爻は、こう語ります。

「鼎の足が折れ、スープが漏れ出す。器を整えると、幸運が訪れる」
（《鼎の足折れ、湯を覆す。其の耳を拯えば、咎なし》）

今のままでは、この恋は整っていない。
あなたの愛がどれほど深くても、器が歪んでいれば中身はこぼれ落ちてしまう。
――それが今の関係です。

けれど易は、決して非難していません。
むしろ、「器を整えなさい」と、あなたに希望の道を示しています。

愛とは、奪うことではなく、整えること。
未来を煮込むためには、土台となる足を強くし、
聴く耳を持つこと――つまり、相手の本当の心を理解することが大切だと。

彼の光に魅せられたあなたは、
同じように、内なる輝きを育てる時を迎えています。
嫉妬や不安ではなく、
自分を磨く時間に、この恋を変えることはできるのです。

「この恋に未来はありますか？」という問いに、
火風鼎はこう答えているのかもしれません。

**「もしあなたが、器を整え、愛を清め、
静かに待つことができるならば、
その恋はやがて、天に供えるほどの価値を持つ」**と。

急いではいけません。
今はまだ、煮え切らない恋。
でもそれは、愛が未熟なのではなく、器が整っていないだけ。

焦らず、腐らず、誠を持って己を磨いてください。
あなたという器が美しく育てば、
その恋の運命も、ふたたび火にかけられる日がくるでしょう。

この卦が出たことを、どうか希望としてください。
あなたの恋は、まだ終わっていない。
ただ、今は、煮詰める前の静かな準備の時なのです。