原宿の占い館【ほしよみ堂】紫微斗数、占星術、タロット、易、四柱推命など

恋のはじまりは、まるで陽だまりに似ています。
まだ何も知らず、何も疑わず、ただあたたかさに頬をゆだねていた日。
けれど、その光が大きければ大きいほど、影もまた深く長くのびることを
私たちはあとから知るのです。

同じ会社の、違う部署にいた彼。
紹介を受け、数度の言葉を交わすうちに、心がそっとほどけていくのを感じていた。
けれど、いつからか空気がきしむようになった。
彼のまなざしはもう、私だけに向いてはいなかった。
同じフロアの、あの女性の名前が、風のように耳にささやかれはじめた。

噂はときに刃です。
根も葉もない言葉が、まるで事実であるかのように広まり、
私の沈黙さえ、彼女の策略にすり替えられていく。
ただ、愛しただけなのに。
まっすぐに想っただけなのに。

身を引くことを選んだのは、敗北ではありません。
それは、あなたの魂が守るべき誇りを知っていたから。
嫉妬や策略という濁流に、自らを投じない選択。
それは、静かなる「勝利」なのです。

――そして、いま、あなたが得た卦は「火天大有」四爻。
「大いに有す」とは、ただ豊かさを手にすることではありません。
真に大きな徳を備えた者だけが、人の心を動かし、時に逆境すら味方につけるという意味。
そしてその四爻は、こう語ります。
「その勢い、やや下火となれど、誠を失わねば福あり」――

つまり今は、あえて前に出すぎず、静かに徳を養うとき。
悲しみや悔しさのなかでこそ、人の器は鍛えられます。
そして火天大有が示すのは、**「誠ある人に、やがて天の助けがある」**という啓示なのです。

あなたのまっすぐな心は、誰が見ていなくとも、天が見ていました。
炎のような混乱のなかで、あなたは己を見失わなかった。
それは、何よりも強く、美しいことです。

どうか、自分を責めないでください。
この経験は、あなたの中にひとつの真実を育てました。
それは「選ばれなかった」経験ではなく、
「自らが選んだ光の在り方」だったのです。

恋は終わっても、あなたの品位は何ひとつ損なわれていない。
むしろ、今こそ――その静かな灯に、価値が宿りはじめています。

そして忘れないでください。
火天大有は、**「時が満ちたとき、すべてがあなたに還る」**という卦。
あなたが誠を守りぬいた今、この運命はやがて豊かさとなって返ってくるでしょう。
それはもう、誰にも奪えない、あなた自身の幸せとして。