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あまりにも子供のようなご主人・・・

ご主人が天真爛漫で心はとても綺麗なのに、現実的な生活にはこだわりが多くて喧嘩になってしまう…。

出会った当初はとても魅力的な人間に思える。理想主義者でロマンチスト、美味しいお店にも連れて行ってくれるし、誕生日のプレゼントも彼女の好みのネックレスをプレゼントしてくれる。

だが、ともに暮らし始めると、借金はする、酒癖も悪く、女性との交友が派手だったりもするのだ。

北杜夫は芥川賞作家であり、斉藤茂吉を父に持ち精神科医でもあったが、作家としての才能は家庭生活を円満にするということには発揮されなかったようだ。

彼が奥様と出会ったのは船医として赴任したハンブルク。当時の北杜夫は作家ではなくて医者であった。奥様は医者の妻として安定した未来を想像していたかもしれない。

ところが、彼は自らのエッセイなどでも明らかにしているように「躁うつ病」である。正確には双極性障害というらしい。いったん「躁状態」になると、なんの根拠も実態もないのに、全て自分思いのままに世界を動かせると、あたかも自分が神になったかのような全能感にあふれしまい、借金につぐ借金を重ねて株の投資に注ぎ込んでしまう。

北杜夫が出版社の社長に原稿料の前借りを依頼したところ、社長は休暇でスキーに出かけてしまって不在だという。

北杜夫「では、スキー場に電話をしてください…」

出版社の社員「社長はおそらくゲレンデに出ているでしょう」

北杜夫「それならマイクで呼び出してください」

株式市場が3時に終了すると、北杜夫本人は休息に入って眠ってします。

証券会社から振り込まれたお金を別の証券会社が引き取り、時には出版社から入金予定のお金を銀行で待つというのが奥様の役割だった。

こんな状況を奥様はどんなふうに考えていたのかというと…

「家にお金が一円も無くなって、借金だけがどんどんふくらんでいったでしょ、もうどうにもならないと、かえってサッパリして、借金で気楽にクラス人の気持ちがよくわかったわ」

この奥様の生き方にはある種の潔さと凄まじさを感じる。

借金程度で追い詰められたり、精神を病んだりする必要は全くないのだ。

また奥様は娘さんに話していたという。

「パパの本質は本当に心やさしい人なのよ。いろいろあったけれど本質的に厭な人だったら、とっくに嫌になってしまっているけど、やはり病気だと思えば仕方ないでしょう。パパの本質は本当に素晴らしいし、どこかで尊敬しているから、今までやってこられたのだと思うわ。」

結婚とは人を愛することを学ぶ場所なのかも知れない。

参考文献 「マンボウ恐妻記」 北杜夫 新潮文

この記事を書いた人

あぐり

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