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2026年9月25日 壬寅 中秋の名月 欠けたるものこそ美しけれ

壬は、自然界でいうと「海」。

そして寅は、

季節でいうと「春の始まり」を表します。

ですから壬寅は、

「春の始まりの海」

のようなイメージです。

まだ少し冷たい空気の中、

山の雪がゆっくりと溶け始め、

その水が川となり、

やがて大きな海へ流れ込んでいく。

表面から見ると、

海は昨日とそれほど変わらないかもしれません。

けれど、水の中では、

もう新しい季節が始まっています。

そして今夜は、

十五夜、中秋の名月です。

十五夜というと、

「満月の日」

というイメージがありますが、

実は必ずしも満月と同じ日になるわけではありません。

今年の天文学上の満月は、

9月27日の午前1時49分頃。

つまり今夜の十五夜は、

**まだ完全には満ちきっていない月**

なのです。

でも昔の人は、

その月を「中秋の名月」と呼び、

美しい月として愛でてきました。

ここが、とても面白いと思うんですね。

私たちはつい、

完成していなければいけない。

結果を出していなければいけない。

もっと整ってから、

もっと自信がついてから、

人前に出よう。

そんなふうに考えてしまいます。

けれど今日の十五夜の月は、

私たちに、

**欠けていることが美しい**

ということを教えてくれます。

今日の月は魚座。

魚座の月は、

言葉や理屈になる前の、

心の奥の微かな動きを感じ取る月です。

なんとなく気になる。

なぜかわからないけれど惹かれる。

以前なら平気だったことに、

少し違和感を覚える。

そういう小さな心の動きにも、

今日は耳を澄ませてみてください。

壬寅の春の海もそうです。

季節は、

ある朝突然、

「今日から春です」と姿を変えるわけではありません。

見えないところから少しずつ水が動き、

風が変わり、

光が変わり、

気づいたときには、

もう新しい季節の中にいる。

人も同じなのだと思います。

変わるということは、

ある日突然、

別人になることではありません。

心の奥で、

「もうこれは違うかもしれない」

「本当は、こちらへ行きたいのかもしれない」

そんな小さな雪どけが始まるところから、

新しい流れは生まれます。

だから今日は、

無理に答えを出さなくてもいい。

完成させなくてもいい。

ただ、

**自分の中で何が動き始めているのか。**

そこを静かに見てみる。

十五夜の月のように、

まだ満ちきっていない自分を、

欠けていると判断するのではなく、

「今、満ちていく途中なんだ」

と眺めてみる。

今日の壬寅、

春の始まりの海のように、

目には見えなくても、

新しい水はもう流れ込んでいます。

今日の一言は、

**「美しさは希望へのプロセスでもある」**

です。

今日もよい一日をお過ごしください。

この記事を書いた人

あぐり

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