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2026年2月20日 乙丑 慈しみの雨にあらわれて 心新たに 春の日を 継ぐ

未明に4:39、月は魚座から牡羊座へと移りました。

この日は、暦のうえでも星のうえでも、静かな転換点です。

乙は、柔らかな若木。
丑は、まだ冷たさを残す冬の土。
地上には目立った変化がなくとも、地中では確かな準備が進んでいる。そんな気配を宿す干支です。勢いで突破する日ではありません。むしろ、見えないところで根を張る力が問われます。柔らかいが、しなやかに折れず、時間を味方につける強さ。それが乙丑の本質です。

未明までは魚座の月。
魚座は境界を溶かす水の星座です。心の壁がゆるみ、過去の出来事や未消化の感情がふと浮かび上がるかもしれません。太陽も魚座にあるこの時期は、終章のエネルギーが濃く漂います。赦すこと、手放すこと、統合すること。誰かを責めるよりも、まず自分の内側をやわらかく見つめる時間です。

しかし4:39、月が牡羊座に入ると空気は一変します。
水から火へ。受容から行動へ。
牡羊座は始まりの火。衝動、決断、スタートの星座です。魚座で溶けた境界が、今度は「私はどうするのか」という一点に凝縮される。感情は、ただ流れるものではなく、燃料になります。

この日の星の流れは、水の優しさと火の意志が同居します。繊細さと衝動が交差し、夢と現実がぶつかる場面もあるでしょう。けれど、ここで大切なのは感情に飲まれることではなく、感情を選び取ること。牡羊座の月は反応が速いですが、乙丑は急がない。衝動的に走るよりも、「静かに決めて、静かに始める」ことが美しい形となります。

今日のテーマは、浄化の完了と小さな決断。
大きな宣言よりも、小さな選択が未来を動かします。
やめることを一つ決める。
始めることを一つ決める。
曖昧にしていた境界に、そっと線を引く。

魚座太陽は「全体との調和」を求め、牡羊座月は「自分軸」を求めます。この二つは対立するものではありません。むしろ、全体を感じ取ったうえで、自分の意志を選ぶ。そこに成熟があります。

潜在意識を土壌とするならば、今日は種の向きを決める日。
魚座で古い信念を溶かし、牡羊座で新しい意志を置く。
「私はこれを選ぶ」と心の奥で静かに宣言すること。
その宣言は火です。
そして乙丑は、その火を消さぬよう守る土です。

春は、目に見える花よりも先に、見えない地中で始まっています。今日という日は、まだ地上に芽を出さぬまま、方向だけが決まる瞬間のようなもの。劇的な変化はありません。しかし確実に、運命の軌道は微調整されています。

水から火へ。
溶解から誕生へ。

小さな決断が、やがて大きな未来を呼び込みます。
宇宙は騒がしく動くのではなく、まず静かな一点から始まるのです。

この記事を書いた人

あぐり

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