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指示をなん度も覆す上司にどう向き合うか ―

「上司から依頼された仕事をすぐに仕上げたのに、『もう不要になった』とあっさり言われる。そんなことが繰り返され、まるで意地悪をされているように感じる。これは私に敵意を持っているのだろうか?」
そんなご相談をいただきました。

誰しも経験があるでしょう。指示が二転三転し、振り回されるうちに「自分が嫌われているのでは」と心が曇る瞬間を。では、この状況を易はどう見ているのでしょうか。

立てられた卦は「山水蒙・四爻」でした。


「蒙」の卦とは

「蒙(もう)」とは「くらさ」「未熟」を意味します。山の下に水があり、霧や靄に包まれて先が見えない象。
人がまだ経験不足で判断がつかず、混乱している状態を示します。
つまり上司の振る舞いは「敵意」ではなく、「自分でも方針が定まらず迷っている」姿が表れているのです。


四爻のメッセージ

爻辞は「困蒙、吝(こんもう、りん)」。
直訳すれば「蒙に困しみ、情けない姿」となります。
四爻は外に出ようとしながら、まだ霧の中にあり出口を見つけられない場所。
自分なりに判断しようとしてはいるものの、かえって周囲を困らせる結果になっている様子を表します。

つまり、上司が「わざと意地悪をしている」のではなく、「自分自身の未熟さや混乱で、結果的に部下を振り回してしまっている」という構図です。


どう対応すればよいか

易の示唆は「敵意に囚われるな。相手はまだ蒙の中にある」と教えています。
対応の工夫は次のようになります。

  • 指示を受けたら、即完成ではなく一度下書きを見せる。
    正式に提出する前に「これでよろしいですか」と確認を取れば、後の撤回による徒労を減らせます。

  • 撤回を個人攻撃と受け取らない。
    敵意ではなく、相手が自分の判断を整えられずに迷走しているだけ。感情的に呑み込まれないことが大切です。

  • 「上司は未熟な存在」と割り切る。
    上司だからといって完璧ではありません。蒙の卦が示すように、誰しも霧の中をさまよう時期があるのです。


結び

山水蒙・四爻は厳しくも優しい卦です。
「上司の未熟さに巻き込まれて困ることはあっても、それを敵意と決めつける必要はない。あなた自身は澄んだ水であれ」と告げています。

人は皆、霧の中を通り抜けて成長していくもの。
あなたが心を曇らせず、冷静に立ち振る舞うとき、やがて相手も霧の外へと出て行くでしょう。


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