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✡️✡️✡️アルカナの巫女✡️✡️✡️ 朝焼けに思う ・・・「精一杯生きるということ」

今朝、空が淡い紫とも水色ともつかぬ色で目を覚ました。
そこにひとすじ、筋雲が流れていた。
やがて陽が昇りはじめ、雲は茜に染まりゆく。
その一瞬の移ろいに、私はただ立ち尽くしていた。

耳を澄ませば、蝉の声。
ああ、本当にあんなに小さい体で精一杯、生きている…。
そう思ったとき、ふと、かつて出会った播磨陰陽師の末裔の言葉が甦った。

「精一杯、生きるのです。
 それだけが、この世界に対する、真なる祈りとなります」

彼は夢の扱い方を教えてくれた。夢は希望でもあり、潜在意識の現れでもあるということ。
幽霊はどこにでもいる。恐れる必要はない。自分が死んだことをわかっていないだけであること…などなど…。

何百年、何世代にもわたって伝えられてきた知識を惜しげもなく語ってくれていた。

中でもサムライとは何か、武士とはどのような生き方をするのか、ということを繰り返し教えてくれていた…。


サムライとは、決して強さを誇る者ではないこと。
礼節こそが、己の魂を傷つけずに生きる唯一の道であることを。

ある日、彼は『武家巧者咄』を引き合いに出し、こんな話をしてくれた。

「己の武威を自慢し、弱き者を侮るようでは、
 それはもはや“武”ではない。“無礼”である。
 たとえ落ちぶれた人であっても、その人の恥辱を思いやることができるか。
 それが“人”としての器を決めるのです」

礼をもって人に接すること。
それは、どこまでも“自分”を律する行為である。
だからこそ、『礼記』にはこうある――
「人に礼あらば則ち安し、礼無ければ則ち危うし」

朝焼けを見つめながら、私は思った。
この雲のように、陽の光に染まりながらも形を変えていく生を、
私たちはどこまで精一杯生ききっているだろう。

言葉にしなくてもよい。
ただ、誠実に、今この瞬間に心を込めて生きること。

一人の人間としての根本なのだと。

礼を尽くし、誇らず、侮らず、
そして、静かに自らの魂を澄ませて生きること。

それが、どんな未来をも動かしていく「祈り」となる…。

この記事を書いた人

あぐり

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