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星読み師たちの総合ブログ : 某 件太郎 アーカイブ

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希望への道のり

新年あけましておめでとうございます。

某 件太郎です。

 

僕にとって昨年は、非常に波乱に満ちた年となりました。


紫微斗数の命盤をみてみると、

廉貞星、破軍星、火星、羊刃がまわる年であり、

単純に1年運だけをみても

非常に浮き沈みの多い年であることがわかります。


そして今年、

一年運をあらわす“太歳宮(たいさいきゅう)”が

先天運(地盤)でみる命宮(めいきゅう)と重なります。


これはその人にとって、

環境やそれにともなう価値観の変化、能力の開花など

人生において重要な歳になることを暗示しています。


昨年、僕自身に起きた変動は

その予兆であり、

さらなる飛躍のための試練であったと思っています。

 


多くの場合、

成長や飛躍には苦しみが伴います。

逆に悩みや苦しみ無しには成長や発展はできないともいえます。


そうはいっても、混沌とした渦中にいると

苦しみから成長への道のりを

なかなか見いだせないものです。


それは僕たち占い師でも同じことなのです。


だからこそ、

命術 紫微斗数(しび-とすう)をはじめとする

占術を使って、

その道筋を見出しているのです。


僕たち占い師は占術という技術を

そのように使うわけです。

 

新年を向かえ、

今自分は何を望んでいるのか、

それに関してどのような状況下にいるのか、

そのために今年1年、なにをやるべきなのか、


そのような悩みに対し、

誰の主観でもなく

占術という超客観的な視点から射抜き、

あなたの歩んでいこうとする道の

道標になれればと思っております。


本年もよろしくお願いいたします。

 

只今、家庭の事情により帰省中のため、

対面鑑定はお受けすることができません。

電話占いヴェルニでの電話鑑定、メール鑑定のみ承ります。

神無月~霜月(5)


神無月~霜月(1)

神無月~霜月(2)

神無月~霜月(3)

神無月~霜月(4)

の続き。

 

 

何かあれば電話連絡します、

との担当医の言葉を背に、

僕は一旦祖母の家に帰った。


10月、祖父が焼死という形でこの世を去って以来、

祖母は息子と二人きりの生活になった。

祖母には二人の子供いる。

息子とその姉の僕の母である。

祖母の息子はつまり僕にとっては叔父にあたる。


僕の叔父に対する呼称は“アンチャン”。

兄弟のいない僕は小さい頃からなぜか叔父をそう呼んでいた。

アンチャンはいわゆる知的障害者である。

 

知的障害といっても軽度であり、

若い頃は会社勤務もしており、

車で通勤をしていたこともある。

それでもやはり健常者に比べると理解度は低い。

殊に“理性”という点においては顕著である。

要は自分のやりたいことに対し、

周囲の状況を考慮して我慢をすることが苦手なのである。

アンチャンの欲望の対象は、

タバコ、コーヒー、食事、パチンコ、あと新品であれば何でも・・・

 

これらに対してはまるで我慢が効かず、

いかなる状況下においてもソレらが最優先する。

 

仏教の六道にたとえるならば、

まるで人間道にいながらにして

餓鬼道を生きているかのごとくである。

欲を満たすためなら嘘もつく。

金もくすねる(身内から)。


それでも根底には、人に対する愛や情が根付いている。

絵や音楽をはじめとする芸術に興味を示したりもする。

だから憎めない。


最近は筋力も衰え、杖なしでは歩くこともままならない。

手足先も思うように動かせず、

タバコの封をあけるのにも5分はかかる。

やっとあけた包み紙からようやくタバコを1本取り出し、

ライターで着火するまでさらに5分。

至福の表情にて彼の嗜好品を最後の一葉まで堪能し、

灰皿でその火ダネを完全にもみ消すまでに6~7分。

その動作はスローモーション映像をみているかの如くである。


こんな有様のアンチャンを僕はいとおしく思う。

 

自分で欲望をコントロールできないのであれば、

こちらでコントロールすれば・・・

とも思ったが、

考えてみれば本人にその気がないのだから意味がない。

意味がないどころか、アンチャンにとっては余計なお世話である。


しかし当然といえば当然だが、

母を筆頭とした親族たちは皆、そんなアンチャンを“枠内”で生きれるように

コントロールしようとしてきた。

コントロールしようとすれば

いわゆる“ダメ出し”が多くなるのは必定である。

一挙手一投足に対してのダメ出し・・・


僕もかつて組織の中にいたときに経験しました。

そのえもいわれぬプレッシャーとストレス、解ります。


僕なんかはかつてそのプレッシャーに対して

情けなくも萎縮し退却してしまったものだが、

一方のアンチャンは萎縮なぞせず、

他人から何を言われようがされようが、

そんなのは春の夜の夢の如し

というような体で、

もくもくと彼の欲望に誠実に着実に行動するのである。

 

世の皆様方にはすこし無責任ともとられるかもしれないが、

だからコントロールするのは止めにした。

コントロールしてあげる、

なんて言ったって

要は自分の思い通りにしたいだけ、

みたいなもんですから。

 

そんなアンチャンに関しては

キホン放任主義、

が今のところの結論なのである。

 

次回に続きます。

神無月~霜月(4)


神無月~霜月(1)

神無月~霜月(2)

神無月~霜月(3)

の続き。

 


特徴的なYの風貌は一見してすぐにわかる。

パンチパーマに角度の付いたメガネ、長身に厳つい骨格。

まるで、一昔前のやくざである。

その外見通り、若い頃からYの短気性は親族や町内では有名だった。

そんな彼の性情も、はや年とともに和らいだ。

未だに感情的になると荒い言葉を使うこともあるが、

あくまでも周囲のことを気に掛けてのことである。

気になると放っておけないその世話焼きな性分をかわれて、

今では、町内の相談役を任せられている。

 

僕はYの車の助手席に乗り込み、病院へと急いだ。

「兄の急死から1ヶ月も経ってないのに、今度は姪か・・・」


普段、決して弱みをみせないYも立て続けに起こった変事に

さすがに精神的な疲労と動揺を隠せてはいなかった。


母が搬送されたのは、富山市内にあるS病院だった。

この病院は脳卒中の患者に特化しており、

SCU(脳卒中集中治療ユニット)を有している。

つまり脳内出血に対しては、

より多くの経験がある病院であるということになっているらしい。


Yの話によると母は朝方、故祖父の家で倒れたらしい。

右足が麻痺していたが、

かろうじて意識を保っていたため、

自ら救急車を呼び、Y宅にも電話して救助を求めたらしい。

そのとき隣には祖母(母の母親)がいたが、認知症のため、

当時の状況は覚えてはいない。


母の搬送された集中治療室は、建物脇の入口から中に入り、

突き当たりにあるエレベーターで上がった3Fにある。


僕とYが病院に着くとすでに親族の何人かが駆けつけていた。


はじめのうちは互いに気遣いの言葉を口にし合っていたが、

徐々に口数も少なくなり、

重苦しい空気が家族控え室一体を包んだ。


しばらくすると、

担当医からの説明があるとのことで、

親族を代表し、

僕とY、祖父のもう一人の弟であるHが説明を受けるために担当医の待つ個室に入った。


専門的かつ丁寧な説明だった。


病状から今後の対処方、実際の術式に到るまで、

素人にするような説明内容ではなく、

説明を受けたからといって、

こちらに諾拒の選択の余地があるわけでもないのだが、

まあそういうマニュアルになっているのだろう。


その内容は、

今日中に命の峠があるというわけではないが、

出血箇所が非常に止血処置のしにくい場所であり、

明朝の検査の結果を待って見ないと、

手術すら施せない状況であるということ、

仮に検査の状態がよく、手術できたとしても、

脳をあけてみるまで解らず、

仮に手術が成功したとしても、

その後、越えなければいけないハードルは2、3あり・・・

など。


まあ要は現段階ではなんともいえません。

みたいな説明であった。

それに対して僕たちは、


お願いします。


なんていう月並みな言葉を口をそろえて発していた。

というか、そういわざるを得させない説明なのである。


説明のあと渡されたのは、

大量の承諾書。

明朝の検査から手術にいたるまで、

一処置につき一承諾書を書かなければならないらしい。


まあわかりますけどね。


最悪の結果になった場合、

言った言わないで鬼のごとき面相をもってクレームをつけてくる御仁も

中にはいらっしゃるでしょうから。

 

先月の祖父の一件の際、母は2日間病院を離れなかった。

その末、疲労困憊した体で通夜から葬儀へと、

喪主として臨んだ。

その姿を見ていた僕たちは、

白状なようだが、

何よりも自分たちの体調を優先させることの重要性を

よく知っていた。


「先生、今夜、生死の峠がないのであれば、我々は一旦自宅に戻ります。」


「えっ?お帰りになるんですか?」


という担当医の心外そうな言葉を振り切り、

そうはいってみてもやはり後ろ髪を惹かれながら、

明日への希望を背に病院を離れた。

 

次回に続きます。

神無月~霜月(3)

 

1.神無月~霜月(1)

2.神無月~霜月(2)

の続き。

 

 

15年ほど前、東京~富山間の特急への乗り換えは、

長岡駅と決まっていた。

 

しかし1997年のほくほく線開業に伴い、

「特急はくたか」が運行を開始したことで、

越後湯沢乗り換えの短絡ルートの利用が可能になり、

東京駅から富山駅への移動時間が約3時間半へと短縮された。

 

越後湯沢駅は温泉地の中心にあり、

周辺の数々のスキー場へアクセスにも便利であるため、

冬場などは首都圏からのスキー客で賑わいを見せる。

 

上越新幹線を降り、特急はくたかへと乗り換えるホームは

閑散としており、

唯一ホーム先端の喫煙コーナーで

申し訳なさそうにタバコを吸う、中年男性の姿があるだけだった。

 

富山駅に着けば病院に直行して

家族控え室で長時間の待機となることは、

先月の祖父の件で経験済みである。

 

不安や恐れと戦いながらの密室での待機は、

思った以上に体力を消耗する。

 

腹に幾分でも入れていなければ、

疲弊でめまいを起すものだ。

 

僕は迷わず乗り換えホームで駅弁を買い、

喫煙コーナーでくたびれた様子の中年男性と並んで、

タバコを済ませ、はくたかに乗り込んだ。

 

人もまばらな自由席車両のシートに

投げ出すように腰を下ろすやいなや、

弁当をむさぼるように食べた。

 

なんの弁当だったかも覚えていない。

どんな味だったかも覚えていない。

とにかく腹にためる、それだけの食事だった。

 

2時間あまりの走行を経て、

特急はくたかは富山駅へと到着した。

 

徐々に早くなる鼓動を感じながら足早にホームを歩き、

改札をくぐると、

50メートルほど先でこちらに向かって大きく手を振る Y の姿が見えた。

 

 

 

次回につづきます。

 

 

神無月~霜月(2)

 

前回の【神無月~霜月(1)】の続き。

 

10件もの着信履歴はすべて同じ人物から。

先月に亡くなった祖父の弟、 からの着信だった。

 

イヤな予感が脳裏をかすめ、

僕はすぐにYに連絡をとった。

 Y の口をついて出た言葉は信じがたいものだった。

 

「お前の母親が危篤になってしまった!」

 

「ハァァ~・・・」

 

僕は深くため息をついた。

 

突然の凶報に、

意外にも驚嘆の言葉ではなく

ため息で返した自分に驚かされた。

 

やっぱり・・・

なんとなくわかっていた・・・

 

祖父の葬儀はなにか不自然だった。

 

人の死に対しての実感がわかないとか

そんなレベルではなく、

空気感というものであろうか、

短絡的な言葉では説明のつきそうにもない違和感があった。

 

次第に荒くなる呼吸を感じながら

僕は着の身着のままで

リュックに思いつくものを放り込み、

地下鉄に飛び乗った。

 

東京駅から上越新幹線に乗り込み、

座席に腰をおろしてしばし考えた。

「転機かもしれない・・・」

 

母の病状も気になる。

占ってみようか・・・

しかし結果を知るのも勇気がいる。

もし結果が悪かったら・・・

 

一瞬躊躇はしたが、

出際に咄嗟にリュックに放り込んだ手垢まみれの暦をとりだし、

使い慣れている占術で占ってみた。

 

占的は母の病状と今後。

 

 

結果は・・・

 

微妙である。

 

現状からなかなか変化せず

繰り返す

という意味では悪い結果といえる。

 

しかし即死につながるわけでもない。

到着が間に合わないという最悪の結果は避けれそうだ。

 

しかしながら今回の帰省はかなり長くなりそうだ、

と目をとじて思いをめぐらせた。

 

シートに腰掛け、いろいろな思索にふけっていうちに、

終点、越後湯沢到着のアナウンスが車内に流れた。

 

 

 

 

 

次回につづきます。

 

 

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